受講者及び認プロ関係者の方へ

3.認知症検査・診断学

各講義の紹介

認知症の早期診断と進行段階の評価には、生物学的指標を用いて、認知機能障害とその基盤にある脳器質病変および機能異常を包括的に理解する必要がある。本授業では、神経心理学検査、神経画像、脳波、血液および脳脊髄液検査の特徴的所見について学び、各検査を有効に実施するための診断の手順を習得する。

第1回 認知症診療に必要な神経心理検査
講師 東間正人
所属 福井大学医学部病態制御医学精神医学
講義内容 認知機能低下を的確に評価するため、記憶、注意、言語、知覚、運動(行為)および実行機能など多領域の認知機能検査を体系的に実施する必要がある。各領域の代表的検査の実施法と評価・局在診断について学ぶ。簡易検査Mini-mental State Examination(MMSE)と改訂版長谷川式認知機能検査(HDS-R)の相違点を理解し、臨床現場での検査の選択と効率的な実施に関してその実践を学ぶ。

第2回 認知症の画像検査1

(CT,MRI,MIBG,DAT imaging)
講師 吉田光宏
所属 独立行政法人 国立病院機構北陸病院
講義内容 認知症疾患におけるそれぞれの神経画像における特徴を学び、認知症の鑑別診断に役立てることができるようにする。

第3回 認知症の画像検査2

(脳血流SPECT, FDG-PET, アミロイドPET)
講師 松成一朗
所属 先端医学薬学研究センター
講義内容 正常加齢やアルツハイマー病に代表される認知症に伴う変化と画像診断の関係について、脳の神経活動生を見る検査であるFDG PETや脳血流SPECT、脳のアミロイド蛋白蓄積を見る検査であるアミロイドPETを中心に、最新の知見も取り入れ概説する。

第4回 認知症の血液・脳脊髄液検査
講師 篠原もえ子
所属 金沢大学大学院脳老化・神経病態学
講義内容 内科疾患による認知症の鑑別に必要な血液検査や、脳脊髄液検査、およびアルツハイマー病等の診断に役立つ、脳脊髄液マーカー、血液マーカーについて学ぶ。

第5回 認知症の神経生理検査-脳波-
講師 東間正人
所属 福井大学医学部病態制御医学精神医学
講義内容 脳波は脳機能を反映した電気活動を直接計測する唯一の検査法である。脳波所見を理解する基本的知識について学ぶ。高齢者および認知症患者に関して、①認知症全般でみられる局在性あるいは全般性の基礎律動の徐波と認知機能低下の関連、②正常加齢でみられる非特異的な境界脳波所見、③代表的認知症疾患の特徴的所見、④認知症との鑑別を要するせん妄とてんかんの脳波所見について学ぶ。

第6回 認知症診断のすすめ方
講師 小野賢二郎
所属 金沢大学附属病院神経内科
講義内容 医学の進歩により、たとえ認知症になっても早期に発見して適切な対処をすれば、症状の進行を抑えたり改善したりできる可能性が高まっている。本講義では早期診断に役立つ認知症診断の進め方を解説する。