各講義の紹介
認知症を起こす疾患のうち、神経変性疾患について解説する。それらにはアルツハイマー病 (AD)、レビー小体型認知症 (DLB)、前頭側頭葉変性症 (FTLD)、進行性核上性麻痺 (PSP),、大脳皮質基底核変性症 (CBD)、嗜銀顆粒性認知症 (AGD)、神経原線維変化型老年期認知症 (SD-NFT)を含む。
第1回 |
アルツハイマー病 |
講師 |
山田正仁 |
所属 |
国家公務員共済組合連合会 九段坂病院 |
講義内容 |
アルツハイマー病の定義、疫学、原因・危険因子、症候と経過、検査、診断、治療について解説する。さらに、新たらしい治療・予防法の開発についても触れる。 |
第2回 |
レビー小体型認知症 |
講師 |
吉田光宏 |
所属 |
独立行政法人国立病院機構 北陸病院 |
講義内容 |
レビー小体型認知症について、基本的事項、疫学、臨床症状、検査所見、診断基準、治療などについて総合的に学ぶ。 |
第3回 |
前頭側頭葉変性症 |
講師 |
鈴木道雄 |
所属 |
富山大学学術研究部医学系 神経精神医学 |
講義内容 |
前頭側頭葉変性症の分類、臨床症状、診断、検査所見、脳画像所見、脳病理所見、治療やケアについて学ぶ。 |
第4回 |
進行性核上性麻痺/大脳皮質基底核変性症 |
講師 |
坂井健二 |
所属 |
上越総合病院 神経内科 |
講義内容 |
進行性核上性麻痺と大脳皮質基底核変性症は孤発性タウオパチーの代表疾患であり、臨床的にはパーキンソニズムと皮質下性認知症、様々な程度の大脳皮質症状を特徴とする。病理学的には神経細胞およびグリア細胞へのリン酸化タウ蛋白の蓄積が認められる。近年、臨床的には両者を区別できない症例が多数報告され、大脳皮質基底核症候群との概念が定着しつつある。両疾患の臨床および病理を解説する。 |
第5回 |
嗜銀顆粒性認知症/神経線維変化型老年期認知症 |
講師 |
山田正仁 |
所属 |
国家公務員共済組合連合会 九段坂病院 |
講義内容 |
アルツハイマー病と誤診されやすい嗜銀顆粒性認知症、神経原線維変化型老年期認知症などの高齢発症タウオパチーについて、概念、病理、臨床的特徴、診断のポイント、治療法開発の展望などについて解説する。 |